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研究開発

スーパーソルを使った歩道の凍上抑制研究

共同研究:(独行)北海道開発土木研究所・福田道路・藤建工業

研究課題名

「断熱材料を用いた歩道の凍上対策に関する研究」

研究目的

北海道のような積雪寒冷地における一般国道の歩道部では、路床土の凍上現象により歩道が隆起し写真に示すようなクラックが路面に発生して歩道が破壊してしまう場合がある。

このような路面のクラックや不陸、剥離による平坦性の悪化は、美観や高齢者の通行の上で問題を生じる可能性があるため、北海道開発局では歩道の凍上被害が見られる箇所の対策として置換厚の増厚を実施している。

しかし、市街地などで歩道凍上被害が発生した場合は、歩道内の埋設物が障害となるため、置換厚の増厚対策に伴う埋設物の移設び多大な費用を要することが予想される。

そこで、掘削深さが浅くても施工可能な断熱工法について検討を行った。

本研究は、断熱材に資源の有効活用の観点から発泡ガラス軽量骨材を用いた凍上対策について試験施工を実施しその凍上抑制効果について検討している。

また、断熱材を用いた歩道構造について有限要素法を用いた熱収支解析を実施し、同工法の凍上抑制効果を定量的に把握することで、その設計手法を擁立するものである。

歩道の凍上被害の例
写真 1-1-1 歩道の凍上被害の例

研究項目

(1)断熱工法を用いた歩道の試験施工

発泡ガラス骨材を歩道の断熱材に用いた断熱工法の試験施工を実施し、断熱材の厚さを変えた断面について凍上量や凍結深度、歩道路面の供用性を評価した。

断熱材の敷設例
図 2-1-1 断熱材の敷設例

断熱工法の試験施工箇所
写真 2-1-1 断熱工法の試験施工箇所

(2)断熱工法を用いた歩道の熱収支解析

断熱工法の設計手法の確立を目的として、発泡ガラス骨材を断熱材に適用した断面の熱収支解析を実施し、凍結深さの解析値と実測値を比較した測定精度等について検討を実施した。

断熱工法を用いた歩道の熱収支解析

研究内容および結果

4-1断熱工法を用いた歩道の試験施工
4-1-1調査概要

(1)調査位置

河東郡 士幌町 一般国道241号音更町新生の歩道部(図 4-1-1参照)
KP=144,730~KP=144,970 (240m 5工区)

試験施工箇所図 試験施工箇所図
図 4-1-1 試験施工箇所図

(2)調査期間

平成15年11月から平成17年3月までの2ヵ年

(3)試験施工断面

試験施工断面は表-4-1-1に示す5断面である。なお、標準を除くタイプでは、1断面につき歩道延長50mの試験区間を確保している。

表-4-1-1 試験施工断面構成
  標 準 Aタイプ Bタイプ Cタイプ Dタイプ
表 層 細粒度アスコン 3cm
路 盤 40mm級切込材料 10cm
断熱材 無 し 10cm 20cm 30cm 車道側:30cm
中央・路肩:10cm
凍上抑制層 既設切込材料
17cm
既設切込材料
7cm
無 し 無 し 既設切込材料
7cm
置換厚 (30cm) (30cm) (33cm) (43cm) (車道側43cm)
(中央・路肩30cm)

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